★心臓震盪症例集
1.少年野球チームの練習中10歳男児の胸にチームメートが投げた硬式ボールが当たり死亡した。(1997年)
2.野球シニアリトルリーグの練習中13歳男児の胸にノックの硬式ボールがバウンドした後に当たり死亡した。(2000年)
3.ドッジボールをしていた5歳女児の胸に13歳少年が投げた軟式ボールが当たり死亡した。(2002年)
4.14歳男児が兄に胸を手で突かれ虚脱し死亡した。治療を担当した救急医は心臓震盪が死因と判断した。(2002年)
5.公園で遊んでいた10歳男児の胸に9歳少年が投げた軟式ボールが当たり死亡した。 (2002年)
6.高校野球の練習試合で15歳投手が打球(硬式ボール)を左胸に受け死亡した。死因は胸部打撲による心室頻拍とみられている。 (2004年8月)
7.高校野球練習中17歳選手がバンド練習時に投球(硬式ボール)を胸に受け死亡した。死因はボールが当たったことによる不整脈と見られている。(2004年8月)
8.野球の試合中14歳男児が守備で2バウンドした打球(硬式ボール)を胸に受け死亡した。発症直後の心電図は心室細動であった。(2004年8月)
9.ソフトボール練習中(遊び)小学5年生(10歳)が振った金属バットが、後ろにいた小学1年生(6歳)男児の胸にあたり倒れた。心肺停止状態で病院へ搬送され死亡した。心臓震盪と診断された。(2005年5月)
10.15歳男性、少林寺拳法の練習中、胸部へ打撃を受けた後心停止となった。Bystander CPRが実施され、救急隊による除細動により心拍再開した。後遺症なく退院し社会復帰した。(2000年5月)
11.19歳女性、両親の夫婦喧嘩を止めようとした際、母親の肘が胸部に当たり直後に心停止に至った。父親がBystander CPRを実施、救急隊の除細動により心拍再開した。社会復帰した。(2002年6月)
12.27歳女性、ソフトボールのトスバッティングの打球(革製ボール)を約2mの距離で胸骨上部に受け、四肢の虚脱感を自覚した。直後の心電図では一過性に完全房室ブロックを認めた。胸部に加えられた衝撃により誘発された不整脈であり、広義での心臓震盪と言える。(2004年8月)
13.高校1年(15歳男性)高校野球試合中、サードの守 備にいてライナー性の打球を胸に受けた。ボールを拾い3塁ランナーにタッチしようとしてできず、その後ボールを1塁へ送球し、直後倒れた。この間約10秒。(2005年6月)
14.10歳男児ソフトボールの練習中にノックのボールが前胸部に当たった。次の選手に替わるため後方に2〜3歩、歩いたところで崩れ落ちた。現場にいた看護師の観察では強直性の痙攣があり呼吸はなかった。脈は触れたがその後脈も触れなくなった。看護師により心臓マッサージが行われ、20回程施行したところ呼吸が再開し脈も触れるようになった。意識もすぐに戻り、病院に搬送され入院したが、翌日異常なく退院した。(2005年10月)担当小児科医からの連絡
15.高校1年生(15歳男性)、サッカーの試合中にゴールキーパーをしていてボールを胸で受けた後、そのボールを投げ帰した。その直後に倒れた。心肺停止状態で、相手チーム選手が心肺蘇生術を施行した。到着した救急隊が現場で心室細動を確認し除細動を2回実施した。除細動に成功したが心拍は再開せず、病院へ搬送された。病院へは心肺停止20分後に到着した。病院でのACLSで心拍再開した。完全会復帰し、2月17日から通 学を始めた。(2006年1月4日)
16.16歳男子。高校の柔道の授業中に小外刈りをかけられ腰部から転倒した。その後横四方固めで押さえ込まれた。直後に意識消失し、教師が心肺停止を確認した。心肺蘇生術が実施された。救急隊現着時心室細動を確認し、4回除細動が実施された。心室細動は継続し20分後に病院へ搬送された(東京歯科大学市川総合病院救急部)ACLSにも心拍再開せず死亡した。特に既往疾患はなく健康であった。心臓震盪として第56回日本救急医学会関東地方会(2006年2月25日 つくば)に発表された。
17.詳細は未確認ですが、23歳男性。バスケットボール練 習中にボールを胸で受けた後に倒れ、心肺停止状態。 救急隊による除細動あり、心拍再開せず病院搬送され たが死亡。
(2006年、東京)
18. 15歳男性。バスケットボール中にゴール下でリバウンドボールを取りにいき転倒した。そのまま意識を失い心肺停止に至った。救急隊による除細動あり、心拍再開して病院搬送され社会復帰した。入院中の検査では、心電図でQT延長症候群は認めず心エコーでも肥大型心筋症、左室肥大などは認めなかった。主治医は心臓震盪が原因と考えられると言った。(2006年)
19. 高校2年生男子、高校野球試合中、投手で打球が左胸を直撃した。マウンド上で2〜3歩よろけて倒れた(10時26分)。監督(保健体育科教諭)が心肺蘇生を開始した。試合場に居合わせた救急救命士がマウンドに駆け寄り替わって心肺蘇生を開始、頚動脈で脈拍触知なし(10時27分)。10時28分、学校事務所に設置してあったAEDが到着し装着、除細動1回実施し、徐々に意識が回復した。岸和田市民病院へ搬送、同日夜の状態は意識清明となり完全社会復帰、また野球を始めている。(2007年4月30日 大阪岸和田市飛翔館高校グランド)
20. 15歳男子、中学校クラス対抗サッカー大会でゴールキーパーをしていたが、胸にボールを受けた約10秒後に倒れた。心肺停止状態で心肺蘇生が実施されたが、AEDは設置されておらず使用されなかった。病院に搬送されたが9日後に死亡。心臓疾患の既往はなし。(2007年3月12日 愛媛県西条市立西条北中学校)新聞報道
21.中学3年生(15歳)男子、高校生との野球の練習中、2塁 の守備で3塁手からの送球を取りそこね胸にボールを受けた(硬式ボール)。ボールを拾い送球後に倒れた。トレーナーが胸骨圧迫を施行、救急要請した。AEDは設置されていたが、救急隊が現場到着後にAEDが現場に届いたため使用されなかった。病院に搬送されたが7時間後には死亡した。(2007年9月1日 大阪府富田林市 PL学園高校)新聞報道
22. 小学6年生(11歳)男子、ソフトボール大会で胸部に死球を受け、一塁に向かおうと10メートル走ったところで突然倒れた。心肺停止状態になったが、現場に居合わせた救急救命士1名と看護師2名、合わせて3名で心肺蘇生を9分間実施した。救急隊が到着後AEDを使い除細動実施し心拍再開した。4日後には元気に退院した。(2007年9月17日 長崎県諫早市)担当医と母親から 情報確認
23. 22歳男性、大学構内でアメリカンフットボールの練習中、胸部にタックルを受けた後の意識を失い倒れた。救急車を要請すると同時に隣接の大学病院へ連絡し、医師が現場に駆けつけた。心肺停止状態を確認し救急部医師に引き継いだ。救急隊が先着しAEDにて除細動を実施して心拍が再開した。そのまま大学病院救急部に入院し低体温両方を施行した。電気生理学的検査等心臓精査で異常なし。完全社会復帰した。(2007年12月
東京都 関係医師からの情報)
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