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バットが胸に、小1男児が心臓震とうで死亡…高知
7日午前10時40分ごろ、高知県本山町木能津の空き地で、同町吉延、会社員田岡務さん(32)の長男で町立本山小1年、裕樹ちゃん(6)が、仲間とソフトボールをして遊んでいたところ、同じ小学校の上級生の男児が振った金属バット(長さ80センチ)の先が裕樹ちゃんの左胸に当たった。
 裕樹ちゃんはその場に倒れ高知市内の病院に運ばれたが、約1時間20分後に死亡。県警本山署は検視を行い、死因を「心臓震とう」と判断した。
 同署などによると、裕樹ちゃんは上級生の男児3人と、投手と打者、捕手に分かれて遊んでいた。打者だった裕樹ちゃんが別の男児と交代、打者の左後方にいたところ、空振りしたバットが当たったという。
 空き地には4人しかおらず、バットを持っていた男児が自宅に戻り、母親に連絡。119番で救急車が約15分後に駆けつけたが、裕樹ちゃんはすでに心肺停止状態だった。
 心臓震とうは、心臓の収縮が収まる直前に外部から衝撃が加わると心臓がけいれんし、血液を送れなくなる症状で、胸部の骨が未発達の小中高生に起きることが多いという。この問題に取り組んでいる「心臓震盪(しんとう)から子供を救う会」によると、同会が把握している国内の症例は10例あり、野球のノックの球が当たって起きたケースもあるという。
 10分経過すると救命率はほぼゼロとされ、同会の代表幹事で、戸田中央総合病院(埼玉県)の輿水健治救急部長は「なるべく早く心臓に電気ショックを与えるのが効果的で、自動体外式除細動器を普及させるべきだ」と指摘している。
(2005/5/8/01:36 読売新聞)
 


胸にバット小1死亡 ソフトボール衝撃で「心震盪」
 7日午前10時40分ごろ、長岡郡本山町の空き地でソフトボールをして遊んでいた同町吉延の会社員、田岡務さん(32)の長男で本山小1年の裕樹君(6つ)の胸に、友人の男子小学生が振った金属バットが当たり、裕樹君はその場に倒れた。裕樹君は高知市内の病院に搬送されたが、同11時58分に死亡が確認された。本山署によると、死因は胸に衝撃を受けたことによる心震盪(しんとう)だった。
 同署の調べによると、裕樹君は小学生の友人3人とソフトボールをしていた。友人が空振りした時、裕樹君はその左後方にいてバット(長さ約80センチ)が胸に当たったとみられている。
 裕樹君が倒れた後、友人の母親が現場に駆け付け119番通報した。その時、意識は既になかったという。
 本山署が事故当時の状況などを詳しく調べている。
 「子供を救う会」輿水医師に聞く
 健康な子どもが、ちょっとした衝撃で突然亡くなってしまう――。
 長岡郡本山町で起きた事故は、心震盪の怖さを見せつけた。半面、日本での認知度は低く、対策も遅れている。
 「元気な子どもが突然死する危険を防ぐのは大人社会の責任」「しかし日本では心震盪に対する理解が低すぎる」
 心震盪の怖さについて、そう警鐘を鳴らし続けるのは埼玉県戸田市にある戸田中央総合病院救急部長の輿水健治医師(49)。輿水医師は、子どもを心震盪で亡くした家族らで組織する「心臓震盪から子供を救う会」の代表幹事も務めている。
 悲劇を繰り返さないためには何が必要か、同医師の話を聞いた。
 ▼突然死の20%
 私の知る限り、心震盪による死亡は本山町の例が11例目で、非常に痛ましい。心震盪はスポーツ中によく起こる。特に野球やソフトボールをしていての発症例が多いが、今回のように(ボールではなく)バットが体に当たって起きた例は珍しい。
 心震盪に対する国内の認識はまだまだ低い。突然死が「原因不明」などの診断で片付けられるケースがあるが、実は30歳以下の突然死の20%が心震盪が原因とされている。昨年8月だけでも、3人の中高生がいずれも野球の練習中にボールを胸に当てるなどして亡くなっている。
 元気な子どもが突然、しかも簡単に死んでしまうことへの理解がまだまだ低い。さらに、こういう事故が起きると、すぐに「子どもに野球をやめさせる」という意見が出てくるが、そうではなく「いかに安全な練習環境を、私たち大人が子どもに提供するか」が大人としての役目ではないか。野球の指導者の認識不足も問題だ。
 ▼子どもに救命講習
 心震盪が起きれば、心臓マッサージを行うか、自動体外式除細動器(AED)を使って心臓に電気ショックを与えるのが唯一と言っていい治療方法だ。このため私たちは野球チームの指導者をはじめ、公共機関などにAEDを備えることを呼び掛けている。
 日本でも昨年7月から一般人のAED利用が認められており、簡単な講習を受ければ誰でも安全に使うことができる。地方の小さな野球チームにも私たちの考えを理解してAEDを導入した所がある。また群馬県内の私立高校も、熱心な保護者がAEDを寄付し、生徒に使い方を含めた救命講習を開いている。
 除細動は1分経過するごとに成功率は約10%下がるので、発症から10分間経過すればほぼ助からない。アメリカでは公共施設はもちろん、パトカーにもAEDを設置しており、警察官がたまたま通りかかって発症者を助けた例もある。
 子どものうちから救命講習を行うことも大切だ。小学校3年生ぐらいからでも必要性を理解し、学ぶことができる。私の経験ではむしろ子どもの方が真剣に取り組んでいるようだ。
 心震盪 胸部に衝撃を受けることで不整脈が起こり、心臓の筋肉がけいれんして心停止する症状。心臓の動きに対し、あるタイミングで衝撃が加わると比較的弱い衝撃でも起きる。大人に比べて胸郭(胸の中央にある胸骨やろっ骨など)が柔らかい子どもに起きやすい。既往症に関係なく、健康な子どもに発症するのも特徴。米国では2001年に128例が報告され、うち67例が野球かソフトボールの球が体に当たって発症している。心臓震盪とも言う。
2005/5/8 高知新聞より

除細動器が心肺停止のランナー救った
 2月20日に大阪府で開かれた第12回泉州国際市民マラソンで、レース中に倒れて心肺停止になった同府内の無職男性(70)が、自動体外式除細動器(AED)による心臓への電気ショックで命を取り留めていたことがわかった。マラソン大会でランナーをAEDで救命できたのは国内で初めて。
 ◆昨年7月に解禁され初
 事務局によると、男性は午前11時に堺市のスタート地点を出発してから1キロ先で突然、倒れた。後ろを走っていたランナーのうち、大阪市消防局の救急救命士(41)、熊取町消防本部の救急救命士(34)、府立泉州救命救急センターの男性医師(40)と女性看護師(31)の4人が駆け寄り、協力して心臓マッサージと人工呼吸を始めた。
 さらに並走していた救護車からAEDを取り寄せ、倒れて2〜3分後に電気ショックを施したところ、心拍と呼吸が戻り、堺市の病院へ救急車で運ばれた。
 AEDは、心停止から3分以内に使うと70%以上が助かるとされる。昨年7月、日本でも一般人の使用が解禁され、空港やスポーツ施設、学校などへの配備が進みつつある。操作が簡単で誤作動は極めて少なく、除細動が必要な状態でないと電気は流れないので、誤用や悪用の心配はない。
 男性はマラソン歴25年、フルマラソン出場60回を超すベテラン。心筋梗塞(こうそく)とわかり、入院してリハビリを続けている。
2005/3/15 読売新聞より

キャッチボール当たり男児死亡、親に6千万円賠償命令
 小学5年生の長男(当時10歳)が公園で突然死したのは、キャッチボールでそれた軟式球が胸付近に当たったためとして、宮城県柴田郡の両親がキャッチボールをしていた小学4年生の男児2人(ともに当時9歳)の両親を相手取り、計約6255万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が17日、仙台地裁であった。
 田村幸一裁判官は、「男児にはボールが他人に当たり、死亡することもあるという予見可能性があった」などと認定、男児2人の両親に指導監督義務があったとして、連帯して慰謝料など計約6000万円を支払うよう命じた。
 判決などによると、長男は、2002年4月15日午後4時ごろ、同郡内の公園で妹らが滑り台で遊んでいるのを見るなどしていたところ、男児の投げた軟式球がそれ、胸付近に当たった。長男はその場に倒れ込み、病院に運ばれたが、約4時間後に死亡した。球を投げた男児は、同級生をキャッチャー役にして約17メートル離れ、キャッチボールをしていた。
 被告の両親側は「長男に球が当たった証拠がない」などと反論していたが、田村裁判官は、長男の死因について、警察の実況見分や解剖結果などから、投げた球が胸付近に当たったことで、心臓に衝撃が加わり心停止する「心臓震とう」を起こしたと結論づけた。
 さらに、球を投げた男児は当時、スポーツ少年団の軟式野球チームに所属し、友人や父親としばしばキャッチボールをしていたと指摘。公園を管理している自治体の条例では公園内での球技は禁止されていないが、男児らの近くにはブランコやシーソーなどの遊具が設けられ、当時数人の小学生が遊んでおり、田村裁判官は「ボールがそれて他人にあたることが十分に予見でき、他人に傷害を与え、さらには死亡に至らせることがあることも予見しえたというべきだ」と認定。「こうした危険な状況でのキャッチボールを避けるべき注意義務があった」とし、「小学生の投げたボールが胸に当たり、死亡すると予見するのは不可能」とする被告側の主張を退けた。
 原告の母親(41)は「息子の死の真相を知りたいと提訴したが、良い判決をいただいた」とコメント。両親側は、判決を不服として控訴する方針。
2005/2/18 読売新聞より

野球ボール当たり死亡 死因は心臓振とう 賠償請求認める

 

 公園で遊んでいるうちに、それたキャッチボールの軟球が胸に当たって死亡した宮城県大河原町の小学5年男児=当時(10)=の父(35)ら両親が、球を投げた側の小学男児2人の親計4人に6250万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、仙台地裁の田村幸一裁判官は17日、死因について胸部に弱い衝撃を受けて起きる「心臓振とう」と認定した上で、事故の予見可能性を指摘して計6070万円の支払いを相手の親に命じた。
 心臓振とうは、特定のタイミングで胸壁に衝撃が加わると心筋がけいれんし、血液を送り出せなくなり、死につながることもある。胸壁が軟らかく衝撃が心臓に伝わりやすい子供に症例が多いが、医学的に未解明の部分があり、「原因不明の突然死」とされてきた。
 判決は、心臓振とうを研究する戸田中央総合病院(埼玉県)の輿水健治救急部長らの意見書や解剖鑑定書などを踏まえ、「男児が球を胸に受け、心臓振とうを引き起こして死亡したと認定できる」と判断した。
 その上で「球を投げた男児らは、危険な場所でのキャッチボールを避ける注意義務があった。投げたのが小学生とはいえ、人の死を招くこともあり得ることは一般人なら十分に予測できる」と予見可能性を認めた。
 判決によると、小五男児は2002年4月、町内の公園で遊んでいたところ、そばでキャッチボールをしていた男児の投げた球を胸に受けて倒れ、約4時間後に死亡した。
 心臓振とうは、国内で正確な症例数は把握されていないものの、類似事例は相次いでおり、宮城県や仙台市が新年度予算案に、心筋の動きを整える「除細動器」を学校やスポーツ施設に配備する事業費を計上するなど対策を始めた。
 原告の両親は「息子がなぜ死んだのか、真実を知りたかった。突然死の原因として心臓振とうが一般に知れ渡り、救える命があることに期待したい」と話した。代理人も「公園管理や園内での遊び方にも波及する意義ある判決だ」と評価した。
 被告側は、球が男児の胸に当たったことを否定し、「仮に当たったとしても、死因は不明で、肺の炎症や熱射病などの可能性もある」と反論していた。

2005/2/18 河北新報より

体育館などに除細動器 多治見市が予算 6カ所に設置へ

 多治見市は、突然、心停止した人を救うため、「自動体外式除細動器(AED)」を人が集まる公共施設に設置することを計画。AEDの購入費514万3000円を盛り込んだ一般会計補正予算案を2日開会の市議会9月定例会に提出する。県内でも先駆けとなる取り組みで、ことし中に体育館などに6台を設置する意向だ。厚生労働省が7月から、医師ではない一般の人にも、AEDの使用を認めたことを受けての措置。
 AEDは、心筋細胞がバラバラに動き、血液を送り出せなくなる心室細動や脈なし心室頻拍のとき、電気ショックを与えて正常に戻す。手当が1分遅れるごとに救命率は10%ほど下がるが、救急隊員が現場に到着する時間の平均は、6分あまり。居合わせた人がAEDを使えれば、救命率のアップを望める。
 同市では、市役所、総合体育館、総合福祉センター、市民病院など6カ所に置き、訓練用の3台を各消防署に配置する予定だ。(内田由紀子)

2004/9/2  東京新聞より

胸に死球、練習中の野球部員死亡・・・徳島・阿南の高専

 24日午後2時50分ごろ、徳島県阿南市見能林町、国立阿南高専(米山宏校長)
で、野球部の練習中、部員の2年生男子生徒(17)が胸に死球を受け、病院に運ば
れたが、すでに死亡していた。
 阿南署の調べによると、ボールが当たった衝撃による不整脈が死因と見られる。
当時、試合形式で行うシート打撃練習をしていた。男子生徒は、体調不良などは訴
えておらず、米山校長は「学校としても予想していなかった事故」と話している。

2004/8/25  讀賣新聞 YOMIURI ON-LINE/社会より

左胸に打球、死亡・・・いわき 野球部高1試合中に

 県立湯本高校(いわき市)の硬式野球部員が、練習試合中に打球を胸に受け、
約8時間後に死亡していたことが9日、分かった。
 7日午前、同校のグラウンドで行われた別の県立高校との練習試合に投手と
して出場。守備の際、左胸に打球を受け、その場で意識を失い救急車で病院へ
運ばれたが、同日午後6時40分、死亡が確認された。死因は胸部打撲による
心室頻拍。

2004/8/10  讀賣新聞より